集団的自衛権を「最前線の島」沖縄で考える

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沖縄に1週間ほど帰省しております。

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5月15日、沖縄で安倍首相の集団的自衛権の会見を見ていました。

会見当日の15日は沖縄の本土復帰記念日。

沖縄県は15日、1972年の本土復帰から42年を迎えた。仲井真弘多知事は昨年末、米軍普天間基地(宜野湾市)の県内移設に向けた名護市辺野古沿岸部の埋め立てを承認し、政府は移設手続きを進め始めた。沖縄には在日米軍専用施設の約74%が集中しており、依然として過重な基地負担に苦しむ県民は政治への不信感を強めている。ー日本経済新聞

42年経っても、沖縄の犠牲の上に成り立つ日米安保に変わりなく、なんてタイミングの悪い時に会見をするんだろうかと。

個人的には、諸外国が軍隊持ってるからって年がら年中戦争してるか? 平和憲法とか言って中韓にナメられるだけだろ? 解釈変更とか小賢しいことやってないで改憲しちゃいなよ!と、ライトかレフトかで言えば、右中間くらいの考えでした。フジサンケイグループ出身なんで。

ところが。現地にいますと沖縄の皆さんの危機感&怒りがハンパないわけです。

「尖閣諸島に中国が毎日ちょっかい出してくるから守れる法整備がいるよね」なんて東京では簡単に考えがちですが、沖縄の人は「有事になれば中国が真っ先に攻撃してくるのは米軍基地がある沖縄だ。ここは最前線なんだ」って思っているわけですよ。沖縄は”攻撃対象”になると。※琉球新報5月16日号

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集団的自衛権の行使で沖縄が海外の戦地に向かう日米の軍事拠点になり、相手国の攻撃対象となることを懸念する。ー毎日新聞

沖縄のお義父さんも「ナイチャー(内地の人)は本土を守れれば沖縄なんてどうでもいいんさ」「沖縄は42年経っても差別され続けてる」とため息をついていました。

返す言葉がありません。日本の安全=本土の安全=東京の安全です。はい。

そりゃ有事になりゃ沖縄が最前線ですよね。ゲームと違って住んでいる人がいるわけです。そしてその人達は琉球王朝崩壊以来、日本国にいいように使われ続け、沖縄戦で多数の民間人が犠牲になった歴史を背負っています。

気軽に中韓やったれや!と言えるのは1600キロ離れた東京にいるからなんだなぁと、痛感したでござります。

地政学上、沖縄は中国の海洋進出を阻む要所で、減らすにしても基地は必要。ここから数十年はアメリカと中国の覇権争いで日本が板挟みになる上、民主党もみんなの党も崩壊して自民党の独裁体制は盤石の状況。アメリカ様が基地を減らす方針を打ち出さない限り、負担軽減は期待できそうにありません。

仕事が少なく、県民所得も上がらない沖縄を今後も補助金漬けで懐柔し続けるんでしょうか。し続けるんでしょうね。

ネットニュースの仕事は現場に取材へ行かないので、こういう温度感を感じることが少なく、今回偶然沖縄で会見を見られて正直ラッキーでした。

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ネトウヨのみんなも、この夏は沖縄で飲み歩いてウチナーンチュと語り明かすといいさ!

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