あ…ありのまま今起こったことを話すぜ!
博多の夜の〆はやっぱりラーメンだよな、と、深夜12時頃「替え玉発祥の地」長浜に到着したんだ。
ここには60年の老舗「元祖長浜屋」ってのがあると聞いて、楽しみしていたのさ。
食券を購入してラーメンを食べてたら、なんか違和感を感じるんだよね。
なにかなー、いやだなー、こわいなー、って悪寒がし始めた瞬間。
あああっ!長浜「家」って書いてある!!!
そう、ここはボクの来たかった「元祖長浜屋」じゃなく、「元祖ラーメン長浜家」だったのです。
だまされたーーー!!
元祖長浜屋はここから30mほど、角を曲がった先だったさ。
ここかー、「元祖」長浜屋はー!
悔しいよね。腹が立つよね。むしゃくしゃしていた。誰でも良かった。
糖質制限中の深夜にラーメン2杯目いったった。今は反省している。
くはー。これだ!コレが食べたかったんだよ!
あはは!あはははは!味まで似てらぁ!(こっちが元祖)
店名だけでなく内装までそっくり!
驚いたのは、店の内装までそっくりなこと。
テーブル上のレイアウト(元祖長浜屋)
テーブル上のレイアウト(元祖ラーメン長浜家)
↑これ、別の店の写真です。↓湯のみまで全く同じ形。チェーン店じゃないんですよ?
コレはダメでしょ。
見分け方は看板と、食券を買うときの値段。500円のほうが「元祖長浜屋」。
450円のほうが「元祖ラーメン長浜家」。
元祖ラーメン長浜家は1軒じゃない
このパクリ具合は裁判レベルだよなと思い、満腹でホテルに戻ってググったら、なんと、別の「元祖ラーメン長浜家」から訴えられてた。どゆこと?
ラーメン「長浜家」2店の訴訟 福岡地裁、屋号差し止め請求棄却 ー日本経済新聞
豚骨ラーメンの激戦区、福岡市中央区の長浜地区で営業する「元祖ラーメン長浜家」が、近隣の別の「元祖ラーメン長浜家」に商標権を侵害されたとして、店名の使用停止などを求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁は23日、請求を棄却した一審福岡地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。ーmsn産経ニュース
原告と被告はいずれも、別のラーメン店「元祖長浜屋」の元従業員。2009年12月に約30メートル離れた場所で独立開業した。その後被告は原告の店も辞め、翌年4月に約100メートル離れた場所で開業した。ー日本経済新聞
長浜屋の店員が独立して長浜家を作って、さらにモメて長浜家2号(さっき食べた店)が誕生したのか。わかりづらいから図にするぞ。
原告側は「覚書を作成して『元祖長浜家』の使用を認めたが、『元祖ラーメン長浜家』は認めていない」と主張した。しかし犬飼真二裁判長は判決で、覚書には原告の店名が「元祖長浜家」と記載されていると指摘し、「『ラーメン』の文言の有無は区別されていない」と判断した。ーmsn産経ニュース
つまり「元祖長浜屋」VS「元祖ラーメン長浜家」VS「元祖長浜家」ならいいと思っていた原告だったのに、現状は「元祖長浜屋」VS「元祖ラーメン長浜家」VS「元祖ラーメン長浜家(2号)」となっているので裁判になったと。
どっちもダメだろ。
で、長浜には他にも「名物元祖長浜ラーメン長浜屋台」「元祖長浜ちゃんぽん」なる店まであるそうで。
もうね、バイラルメディアの記事パクリ合戦どころじゃないわけですよ。
少なくとも外国人観光客がボクと同じ目にあったら、「ああ、この国はこの程度の民度か」って思っちゃいます。この日もマリンタワーに数百人の中国人ツアー客がきてました。福岡はアジアから近いですからねえ。
横浜元町のキタムラとか京都の一澤帆布とか、お家騒動ってのはどこにもあるけど、食べ物の恨みってのは万国共通で恐ろしいものです。
元祖ラーメン長浜家(2号)だってさ、普通に美味しいんだよ。なんで観光客を大きな看板でダマして誘導するようなことするかね。もったいない。
長浜に行く観光客の方は気をつけて!