#ラジオを聴き始めたきっかけ が「ネット経由」という現実をラジオ関係者はもっと認識すべき

ギョーカイ話
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Twitterで#ラジオを聴き始めたきっかけ というハッシュタグが盛り上がっていました。

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誰々のオールナイトニッポンが…好きな声優さんが…兄のラジカセで…とそれぞれの思い出が詰まっていて、ラジオってまだ愛されてるんだなあと思うと同時に「ラジオとの出会い」が変わってきていることに気付かされました。

PodcastやYouTubeが入り口

タレント名でネット検索した先に「音源がある」ということの重要性を感じます。そして、iPod(iTunes)からPodcastに出会いラジオを知る、Youtubeを見ていて音源に出会う、というラジオとの出会いすらAppleとGoogleのサービス頼りという現実。

「ラジオ持ってなくてPodcastで聞く」とつぶやいていたユーザーさんがいましたがまさにそうで、最近のご家庭にはラジオがない。たまたまおじいちゃんのラジオがあったという人も。

こうやって見ていくとラジオの新規顧客獲得にTBSラジオのPodcastが果たしている役割は非常に大きいことがわかります。

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JUNKという看板コンテンツもしっかりと並びで配信し、「ラジオって面白いんだ!」という出会いを提供。この努力が聴取率ナンバーワンを10年以上続けている要因の1つでしょうし、「ラジオ」というメディアがどんどん先細っていく現状を少しでも引き伸ばすために重要な役割を果たしています。

有楽町もオールナイトニッポン「1部」をちゃんとネットに流しなさいよ…。

この10年でラジオの接触時間は43%減

博報堂が毎年出している「メディア定点調査」という資料があるのですが、この10年でラジオの接触時間は13.1%から7.5%と43%も減少しています。

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ラジオが終わった終わったと言われて久しいですが、この数字はインパクトありますね…。

ただ、「YouTube」でラジオを聞く。「Podcast」でラジオを聞くという人の数字はここに入っておらず、逆に3.3%から20.9%に急増した携帯電話・スマートフォンで「ラジオを聞く」人は確実に増えているでしょう。

ネットでラジオに出会った人に、いかに電波でラジオを聞いてもらうか、がラジオ局というビジネスの寿命を延ばす最後の手段であることは疑いようがありません。

ラジオをネットに流せない理由は「権利」と「お金」

じゃあ、ネットにも番組流せよ!というのは簡単ですが、そう簡単には行かないのも大人の世界。radikoは電通仕切りでCMの音声まで全部ネットに上げるというものすごい革命を成し遂げたのですが、普通に考えて、既存の楽曲やタレントさんのコンテンツをネットに上げるのが大変だ、というのは放送業界の人でなくてもなんとなくわかると思います。

さらにもうひとつの壁は「2次使用料」です。ラジオで話しているタレントさんや放送作家、ディレクターのギャランティには「ネット使用分」は含まれていません。「ネットでも流すならその分上乗せしてよ」というのは当然の権利なわけです。

radikoはまだ無料だったので、「ラジオの周知拡大のため」という大義名分で各事務所も渋々OKしていましたが、radikoプレミアムで有料化が決まったときは、そりゃもうモメたとかモメないとか。ジャニーズさんのようにネットが嫌いで無敵に強い事務所の番組がradikoで聞けないのはそういうことです。

ネットでいかにマネタイズするか

TBSのPodcastには、最初にラジオCMがついているものもあります。バナナマンさんとか→http://podcast.tbsradio.jp/banana/files/20150720.mp3

YouTubeと同じパターンですね。内情は知りませんが、PodcastにもCMを流すことで広告料をオプション増額してもらったり、サービスでPodcastにもCMを流すことで新規契約してもらったり契約継続してもらったりといったことが行われているのでしょう。

ニコニコチャンネルのようなサービスを使って、番組のアーカイブや追加コンテンツを売る、という番組も増えてきています。
岩田光央・鈴村健一 スウィートイグニッションチャンネル-ラジオ大阪
ラジオNIKKEIちゃんねる

ネットに力入れても儲からないからやらない、ネットに回すマンパワーが無い、そもそもネットのことがよくわからない、というのがラジオ局の現状だったりするのですが、もうそんなことを言ってる場合じゃないと思うんですよね…。

未だにスマホ対応すらされていない地方局のページとか見るたびに、ため息をつく毎日です。

その昔は、テレビでナイター中継が途中で終わる→ラジオで最後まで聞くという新規獲得ルートもありましたが、野球中継がCS・BSのコンテンツになり最後まで中継される昨今、このルートも断たれました。

各局の皆さんには頑張っていただきたい次第ですし、ラジオ番組の記事化を公式で始めたTFMさんには大きな期待を寄せております。

TOKYO FMは、4月26日の開局45周年に先立ち、新たなメディア「TOKYO FM+」(トウキョウエフエムプラス)を立ち上げました。TOKYO FMのラジオコンテンツを、活字で読んでも面白い記事に仕上げて、毎日配信していきます。

TOKYO FM+

最後にフォローじゃないですが、「んなことわかってるよ!」というラジオの中の人も沢山います。なので、YouTubeやニコ動に番組のアーカイブが上がってるけど、積極的に削除依頼せずに見逃してくれているんですよ…。

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自分の番組もあったので貼っておきますね。若いなオレ。

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